長崎にて(その3)原爆資料館

僕が照明設計をする際に
例えばペンダントライトを
選定する時の基準ですが、

まずは「光の出方」です。
その器具がどういう光を
放つか?その光が室内や
人にどういう見えがかりを
もたらすか?が最優先です。

その後は様々ですが、
最上位の優先順位では無い
ですが、やはり「デザイン」
も大事ですね。照明は点灯
していない時は、存在意味を
なさないので、ならば消灯時
にも、其れ相応のデザインで
空間にマッチさせたい。

素材も大事・同じ様なデザイン
で、ガラスか樹脂かで悩む時が
あります。

そこのお子様が小さかったり、
やんちゃだと、樹脂・アクリル
素材やシリコン製などを選定
する場合があります。
(そもそも・その様な意匠器具を
選定しないと言う選択肢も有り)

ガラスの方が、器具として
美しかったり、しっとり・
しているかな?と思ってます。
お子様が既に分別つくなら
ガラスの照明も良いと思います。
割って危険な目に合う可能性は
低いですよね。

先日の長崎出張の際・かならず
行かねばと思い、限られた時間
の中「長崎原爆資料館」に伺い
ました。

添付の様な展示がありました。
もともと、天井についていた
乳白ガラスのセードの照明
器具です。天井板と共に。

米・爆撃機・ボックスカー
から投下された原子爆弾
ファットマンの爆風で
ガラスが割れ、天井面に
激しく叩きつけられ、残った
ガラスの鋭利な部分が天井に
突き刺さった物です。

想像します。きっとこの照明
の下ではちゃぶ台・家族だろう・
皆が集い、楽しく食事し、時に
子供達の勉強の明かりだったと。

一瞬にして、全てをなぎ倒し
熱線・爆風・そして放射能。
この照明の下にいたはずの人々
が辿った運命は、如何程だった
かと。考えると胸が痛く苦しく
なります。

これから、僕は仕事でペンダント
照明を選ぶ度、この事を思い出す
だろうか。

これを見て、ガラスの照明を
選ばない理由には、ならないけど。

建築群と街並みを眺めて楽しみ
戦争と平和を考えた、この
2日間でした。


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